本屋の文芸コーナーで、文学作品を元にした映画の15秒とか30秒とかのCMを、リピートで、しかも大音量で流していることがよくあった。本屋としてはもちろん元の文学作品の販売促進のために流しているのだろうが、効果があるとは思えず、むしろ本を買うのをためらわせる方向にさえ働いているのではと思ってしまうほどだ。自分が買う本を選ぶ時にそれをずっと聴き続けていると頭がおかしくなるので、店員に「ちょっとこれ止めてもらえますか」といつか言ってやろうと思っていたが、なかなか実行できず、やがて本屋に行かない生活になってしまった。いまも大音量CMは流れているのだろうか。